エーエイチシーアイ/AHCI
SATAは、もともとIDEとの互換性に重きを置いていた。しかし時代は速さと便利さを求め、AHCIが搭載されることによって、IDEとの互換性を失う。
AHCIが搭載されたことによって、NCQ(ネイティブ コマンド キューイング)やホットスワップ(ホットプラグやホットスワッピングとも)といった機能が使えるようになった。
NCQは、HDD磁気ヘッドの無駄な移動を省く。これは内部コマンドを並び替えることで実現している。SSDにはヘッドがないため、この機能はないことになる。しかし、NCQによって複数コマンドの連続キャッチと同時処理は行われていることもある。
ホットスワップは、電源が入った状態で抜き差しできる機能である。USBなどで採用されているが、AHCI化すると利用できるようになる。
AHCIへの設定と変更
AHCIはチップセット(South Bridge)がそれに対応していないと利用できない。対応していて、既にWindows10をIDEでインストールしている場合、BIOSでAHCIを設定し、AHCIのドライバをインストールしなければならない。ドライバはデバイスマネージャーからインストールする。IDE ATA/ATAPIコントローラーを左でダブルクリック、その中でAHCI化するドライブを選択。ドライバー更新の画面を開き、更に次の画面に移る。「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索」が表示されるはずだ。これをクリックし、「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリック。そこにはきっと「~AHCIコントローラー」との文字があるはず。これを確認し、インストールして再起動すれば、AHCIへの変更が完了する。
無い場合は、「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を使ってみるのも手だ。ただ、大抵「このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています」と出る場合がほとんど。しかも、AHCIに変えた上でこれをやると、AHCIが解かれてしまうので注意。
あれこれやって、それでもAHCIに変更できなければ、セーフモードでログインして、同じ設定変更をしてみよう。セーフモードへは、「スタート」を右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択し、次の画面で「msconfig」と入力する。ダイアログボックスが現れたら、「ブート」タブを選んで、「セーフブート」を選択。これで再起動するとセーフモードになる。