スループット

スループット(Throughput)とは、一定時間内にどれだけの作業ができるか、その処理能力のことをいう。

スループットは、製造現場などにおいて、単位時間当たりの作業量のことである。通信分野でのスループットは、通信の処理速度を意味する。

スループットを表現する場合、ビットレートというものが使われる。ビットレートは、一定時間に処理されるデータの転送量の単位のことである。単位は、一般的に「bps」であるが、通信速度では「Mbps」や「Gbps」などが使われることが多い。前者は一秒間に何メガビット、後者は一秒間に何ギガビット転送されるかという単位である。ブロードバンドルータやスイッチングハブ、あるいは単なるハブなどでは、上りや下りにおいて、この単位が使われる。100Mbpsや1Gbpsなど。

例えば、100Mbpsだと、一秒間に100メガビット処理されることになる。しかしこの値は理論上の値であり、パソコンルータが10メガビットに対応してなかったり、或いはコンピュータやルータが対応していても、それをつなぐケーブルが10メガビットまでにしか対応していないと、スループットは10Mbpsとなる。スループットは、周辺機器の性能の影響を受けるため、その求め方や測定の仕方は理論上、ビットレートを含む周辺機器の中で最もスペックの低いインタフェースの値となる。

つまり、100Mbps以上のスループットを望むのであれば、コンピュータを含める、LANボードやケーブル、ハブ、ルータなどもその通信速度に対応したものを使わなければならない。

ちなみに8ビットは1バイトである。スループットがビットで表示されるため、ややこしくなっている。仮に100Mbspであれば、人間に分かりやすい速度に変換(計算)すると12.5MB/sとなる。この「b」と「B」は、前者がビット、後者がバイトを意味する。従って、前者は一秒間に100メガビットの通信ができるという意味であり、後者は一秒間に12.5メガバイトの通信ができるという意味になる。

ビットとバイトの違いは、ビットがコンピュータが扱う情報量の単位のことであり、バイトは人間に分かりやすいようにしたものであるという点。例えば、ハードディスクSSD、USBフラッシュメモリなどのストレージでは1000バイトが1KB、1000KBが1MB、1000MBが1GBと表現される。ただ、ここで表す1000は人間に分かりやすい数値で表現したものである。厳密には、コンピュータ内部において1024で処理されている。

スループットの意味を簡潔に説明すると

一定時間における処理能力のこと。