イニシャライズ
イニシャライズは、初期化やフォーマットなどとも呼ばれているが、基本的にはどれも同じ意味で使われていることが多いようだ。もともとはワープロソフトで使われていた文字や文章の外観を設定することを指していた。ワープロ全盛期もあったが、その後パソコンの普及によって消えていった、懐かしい製品である。今となっては文字を入力してプリントアウトしかできない所が、わびしい点でもあるが。
それはさておき、イニシャライズと言えば、ハードディスクの初期化も意味する。メモリなどの記録媒体も含まれるが、これらを使えるようにする手続きがイニシャライズである。しかし、製品として流通している記録媒体は通常、初期化されている。そのため、消費者が購入して初期化することはほとんどないだろう。
ただ、メモリなどにデータをぐちゃぐちゃに入れて、もうどうでもよくなってしまう時がある。この時、ウィンドウズではフォーマットや簡易フォーマットを意味するクイックフォーマットという操作ができる。これもイニシャライズである。ハードディスクなどの記録媒体を初めて使い始めるための作業をイニシャライズと言うこともあるが、このように再び空のクラスタ区画を割り当てて使う場合もイニシャライズである。
とはいえ、普通は、ハードディスクを初期化する或いはフォーマットする、といった表現をするものだ。ハードディスクをイニシャライズするとはあまり言わないし、あまり聞いたこともない。
イニシャライズという言葉がよく使われるようになったのは、おそらく昔と比べてプログラマーと言われる人たちが増えてきたからだと思う。プログラムを組みだすとイニシャライズという言葉が頻繁に出てくるからだ。でも、プログラムでいうイニシャライズは少し意味合いが違うようだ。変数のデータを空にする場合だけに使われるのではなく、わざと変数に初期値の値を入れることもあるからだ。初期値に戻すという意味ではどちらも同じだが、プログラムの組み方次第では、若干のずれがあるのかも知れない。