ストレージ
本来は、大型コンピュータなどで記録するための機器をストレージと呼んでいた。ストレージではデジタル情報が対象となるが、古くは磁気テープなども含まれていたようである。磁気テープとは、磁気を帯びたテープで、昔のパソコンではカセットテープが利用されていた。カセットテープといえば、音楽を記録する際にも用いられていた。現在では一般にメモリ、つまりストレージと呼ばれるものを使って音楽を聴くようになっている。
ストレージはハードディスクを指すように使われることもあったように思う。ここでいうハードディスクは、磁性体を円盤に塗布して回転させたものに、磁気ヘッドを使ってデータの読み書きを行う装置である。いわゆるHDDのこと。
HDDが栄華を極めたあと、同じストレージのSSD(ソリッドステートドライブ)が登場する。RAMとフラッシュメモリを使ったものがある。RAMは電気が消えると記録も消える。フラッシュは不揮発性であることから、電源が切られてもデータは残る。HDDとSSDの違いは、SSDのほうが、重量が軽く、スピードが速く、消費電力が低く、落としても壊れにくく、動作音がしない、といった点で優れている。SSDは、デスクトップだけでなく、タブレットやノートPCなどでも多く用いられる。
その後、eMMCが登場する。スマホ(Android/iphone)でいうストレージとは、eMMCのことである。eMMCもSSDもフラッシュメモリのタイプだ。大きな違いは取り外しできるかとうかの点。あと、大きいものを小さく、或いは小さいものを大きくしているため、性能面に少し差があるだろう。
尚、磁気タイプのハードディスクやSDDをはじめ、外付けの記録装置、SDカード、USBフラッシュメモリなどは全てストレージである。