メインフレーム
パーソナルコンピュータが登場する以前のコンピュータと言えば、全てが大型であった。また、特定用途に使われていたため、汎用性が無かった。いわば特注品で作られていたわけである。パソコンのようにソフトを色々入れ変えて様々な作業をこなすことはできず、一台につき、一用途と限られたものであった。
そこに、ソフトを入れ替えれば他の仕事もできるコンピュータが誕生した。相変わらず大型であるが、これがメインフレームと呼ばれるものである。メインフレームは、基幹システムであるため、各端末からの要求で様々な作業をこなす。企業など大組織での基幹業務に使われている。
その後、比較的小型のミニコンピュータが誕生し、企業のオフィスなどでも使えるタイプが普及した。ミニコンと略されるが、パソコンに比較するとかなり大型のものであった。
また、パソコンは、プラットフォームとなるOSやキャッシュメモリ、ハードディスクなどのコンポーネント(部品)を持つが、これらはもともとメインフレームから引き継がれたものである。パソコンやそれより高性能のワークステーションの登場によってメインフレームの需要は減ったものの現役である。
メインフレームは汎用機や汎用コンピュータとも呼ばれるが、これは後からソフトウェアを構築することで当初の目的から他の用途にも変更できるという特徴があったため。しかし、こういった機能は、パソコンにもある。つまり、メインフレームは現在のような汎用PCの元祖となる訳である。
メインフレームという言葉は、コンピュータが誕生した時に呼称されるようになったのではなく、他と区別するために生まれた言葉である。そのため、メインフレームの定義もハッキリしているとは言えない。汎用機に関しては上記の通りだが、ミニコンと区別するために大型コンピュータと呼ばれることもあった。ホストコンピュータとも呼ばれるが、これは端末の要求によって作業をするからである。