ファームウェア
コンピュータを制御するソフトウェアはいくつも存在するが、ファームウェアで言うソフトウェアは、ハードウェアよりのものである。ファームウェアの位置づけとしてはソフトウェアとハードウェアの中間とされる。ファームウェアはハードウェアのコントロールを固定的な仕組みで行うことから、「堅固」、「堅牢」、「固い」といった意味を持つ「Firm」が使われている。
しかし、固定的システムであってもファームウェアはメーカーからアップデートを提供されることが多い。例えばルータはほとんどのケースでアップデートが提供される。ルータはインターネットに接続しているのが普通であるため、管理画面で簡単にファームウェアのアップデート（更新）ができたりする。他の電化製品でもパソコンに接続することでファームウェアのアップデートを行えるものもある。
また、ここでいうハードウェアは、ルータをはじめ、デジタルカメラやビデオカメラ、ゲーム機、スマートフォン、タブレット、携帯電話、プリンター、パソコンなど、あらゆる端末を指す。
パソコンでは、OSよりハードウェアに近いところで動作するBIOS（バイオス）が、ファームウェアに該当する。マザーボードのメーカーによって方法は異なるが、コンピュータの起動時に、キーボードから特定のキーを押すことでBIOSが立ち上がる。BIOS画面では、起動ディスクを選択したり、CPUのファンやその他のファンの回転数、CPUのクロック周波数、省エネモードなどを設定したり、変更したりできる。パソコンの性能を無理やり上げる、いわゆるオーバークロック（OC）もBIOS画面で行う。
BIOSのアップデートはMS-DOS上で行えるが、書き換えに失敗するとメーカー保証が失効するといったリスクがある。そのため、メーカーによっては、BIOSをアップデートさせるためのツールが添付されていたり、配布されている場合がある。