エスイーオー/SEO

SEO(エスイーオー)とは、検索エンジンの出力結果に対して、あるサイトが上位に表示されるように工夫する作業全般のことを指す。

SEOは「Search Engine Optimization」の略で、サーチエンジンオプティマイゼーションと言う。検索エンジンのオーガニック検索に対して行われる施策のことで、この順位付けにはアルゴリズムが用いられる。アルゴリズムは簡単に言えば計算方法のことである。計算方法は検索エンジンによって異なる。

かつてのSEOはメタキーワードやメタディスクリプションにページ内容のキーワードを詰め込むだけの簡単なものであった。あまりにも簡単すぎたため、ページ内容と関係のないキーワードまで詰め込むことが多くなった。その後、主要なサーチエンジンでは此の指標を用いなくなったが、ロボットによっては、メタキーワードを用いる。

この設定は賛否両論であるが、大きなサイトだとチリも積もれば山となるという考え方で、施策することに効果があるようだ。一般のサイトでは、メタキーワードを設定したところで、多分大きな影響は出ない。その効果を調べた統計データも見たことがない。そもそもメタキーワードは古い指標であり、アクセスが増えてからでもツールによって簡単にSEO対策できる。他の施策に力を入れた方が、ベストプラクティスである。

上記のようなmetaタグ全盛期のSEOが終焉した後、HTMLでのstrongなどの強調タグが流行。キーワード比率というSEOも誕生。これらの対策が一段落すると、今度は外部リンクへのSEO対策へとシフトしていった。アンカータグのテキストも重要視されるようになった。同時にキーワード比率や強調タグといったSEO対策は影を潜めていった。

此の頃になると、最初の訪問ページを意味するランディングページや実施されたテスト範囲の指標であるカバレッジ、分類した一つを指すセグメントといった言葉が、アクセス解析で見られるようになる。これは、アクセス解析でのSEOチェックも広く行われるようになったため。広告では、サイト内で表示されるコンテンツの内、広告が何回表示されたかを表す指標のインプレッションという単語も使われるようになった。

そして外部リンクが売買されるようになると、若干、外部リンクの価値が薄れていく。次第に内部対策や内部リンク対策(パーマリンクハイパーリンク)などのSEOも加わる。ページの品質重視やロングテールマルチメディアを用いた自社ブログのオウンドメディア強調スニペットリッチスニペットセマンティックといったSEO業界のキャッチフレーズも散見されるようになって行った。

Androidやiphoneなどのスマホが広まると、今度は、パソコンでも携帯でも同じURLで表示を変えるレスポンシブウェブデザインというSEOが行われる。後に当たり前の施策となるが。https化によるSEOも、この頃だろう。評価があがるという話が流れたためである。サイトの読み込みスピードも柔らかく重要視されるようになり、レンダリングやレンダリングブロックという言葉が普及する。

また、主にスマホに対してユーザーエクスペリエンスユーザビリティといっ用語が多用されるようになる。ページ品質にも関わることから、SEOでも重視される。

その後更に、サービスを複数の端末で使えるようにしたクロスデバイスという用語も広く使われるようになる。スマホでキャッチしたユーザをパソコンなど他の端末でも逃さないようにしよう、といった発想でSEOでも使われるようになったのだろう。次いで、コンピュータネットワークを活かしたサービス展開をするクラウドという言葉がはやり出したのはこの頃だろうか。

そして、「Your Money or Your Life」を略したYMYLが広まる。加えて専門性を意味する「Expertise」、権威性の「Authoritativeness」、信頼性の「Trustworthness」、これをまとめて「EAT」と略した用語が普及する。検索エンジンが巨大なインフラとなったためである。また、これらに関わる特定分野では更にSEOが困難となる。

プログラムは条件分岐(しきい値)によって単純な正誤の判定はできる。しかし、多彩な表現がされる文章の内容の正誤を判定することは、ほぼ不可能である。また、何が正しいかは時代によっても変化する。かつては天動説が常識であったが、ニュートンによる万有引力の法則の発見から地動説へと変化したように。

天動説も地動説も科学を根拠(エビデンス)としている。要は別の角度からの新しい科学の発見によって、地動説を決定づけてしまった訳である。そのため、プログラムがコンテンツそのものの正誤を判定すること自体、あまり得策とは言えない。科学は変化するからだ。外部からの「EAT」を指標としてもよさそうだが、そうなると今度は、インターネットの醍醐味であった、色んな角度からの色んな科学情報を取得しにくくなって、その結果、科学の進歩を妨げる一因にもなる。「EAT」はその時代の、いわばエビデンスの定説であって、エビデンスの変化を発生させるものではないからだ。

いずれにせよ、今後のSEOは、更に困難を極めることと予測される。ペナルティーを受ける可能性のあるものでは、クローキングや隠しコンテンツなどがあげられる。

尚、上記の流れは筆者の脳内の時間的感覚であるため、人によって異なるのでご容赦を。また、昔から存在していたものの、流行で突然出てくるSEOワードもある。

SEOの意味を簡潔に説明すると

検索エンジン最適化のこと。